転職市場では、景気回復に伴う人手不足を背景に、様々な業種・業界から数多くの求人情報が出せれています。しかし、求人の応募要件を年齢別に見てみると、20代や30代を対象とした求人が大半を占め、40代以上を対象とした求人はそれと比べると少なくなってしまいます。
それでも、やり方次第で上手く転職することが可能ですが、40代の転職で失敗しないためにはいくつかのポイントを抑えることが必要です。
これまでのキャリアや経験・スキルを最大限にアピールする
40代の転職で失敗しないためには、これまでのキャリアや経験・スキルを最大限にアピールした転職を行うという点が非常に重要です。そのためには、できるだけ同じ業界内で、スキルや経験を活かしてキャリアアップできるような転職先を見つけるのがおすすめです。
40代の転職希望者はこうしたキャリアアップ志望が多く、スキルや経験を活かした転職では成功率も上がりますし、収入アップも実現可能です。
退職金を含めた生涯収入で比較検討するのがベター
40代以降の転職では、仕事のやりがいや責任なども大切ですが、将来の退職を見越して転職活動を行う必要があります。退職時に退職金を支給する企業は多いですが、日本国内においては年々減少傾向にあります。
最新の統計データでは、約75%程度の企業で退職給付制度が設けられています。逆に言うと、約四分の一の企業では退職給付制度が設けられていない、つまり退職金が支給されないのです。
退職金は法律で義務付けられているものではありませんので、企業によって退職金が出ないケースもありますし、支給される場合でも計算方法や金額は異なります。
基本的には、雇用契約書や就業規則に退職給付制度の記載がなければ退職金が給付されませんので、「ネットで情報収集する」もしくは「転職エージェントに条件を確認する」など、予めしっかりと情報収集することをオススメします。
退職金が支給される場合でも、「現在の職場で定年まで勤め上げるケース」と「転職するケース」とで、退職金を含めた生涯収入を事前にシミュレーションして、慎重に比較検討することが望ましいでしょう。
「転職しない」ことも選択肢の一つです
現状と転職先候補の条件面を比較して、現在の会社の方が良い条件であるなら、「転職しない」というのも選択肢の一つです。「もっとやりがいのある仕事がしたい」「会社で人間関係のトラブルに巻き込まれてしまい居心地が悪い」など、現在の仕事・会社への不満を抱えるケースもあるでしょう。
しかし、一時的な感情・勢いで転職してしまうと、後悔することになりかねません。例えば、転職したものの給与が下がってしまっては、日々の生活に大きな影響が出るでしょうし、残業が増えて家族と過ごす時間が減ってしまうという可能性もありえます。
一時的な感情に流されずに、条件面をしっかりと吟味したうえで自分にとってよりベターな選択をすることが、40代の転職で失敗しないための重要なポイントと言えるでしょう。
